矯正治療を希望される患者様のほとんどは、不正咬合による審美的な障害を訴えて来院されます。しかし不正咬合によって、審美的な障害だけでなく、口の周りの筋肉のバランス異常や機能低下、虫歯・歯肉炎・歯周病のリスクを高める等の機能的な障害もひきおこしていることが多いのです。
患者様は、長年の「慣れ」のためにそのような障害を自覚できない場合がほとんどです。 したがって矯正治療の目的は、単に不正咬合による審美的な障害を取り除くだけではなく、正常な口腔機能が営めるような咬合(咬み合わせ)を確立することです。
不正咬合の原因は、
などがあります。これらを診断・治療するには、次の時期があげられます。
永久歯列の矯正は20歳くらいまでにすることを勧めますが、歯周組織(顎の骨、歯肉)の健康状態によっては50歳くらいまで可能です。歯周組織の健康維持のために矯正が必要な場合もありますので、1度相談されることをお勧めします。
矯正治療をするにあたって、特に気をつけなければならないことが2つあります。
虫歯や歯の白濁は歯磨き以外では防げません。難 しい磨き方は必要ありませんが、食べたら必ず磨いてください。そして、磨けているかを必ず鏡で確認してください。
矯正装置をはずした後に、歯は元の場所に戻ろうと動きます。それを防ぐために、リハビリとして取り外し式の後戻り防止器具を使用してください。1~2年が目安ですが、長くつけることをお勧めます。
矯正治療は、あくまでいろいろな治療方法の選択肢の1つです。
患者様と歯科医師がしっかり希望と提案を出し合ったうえで選択していただき、満足のいく治療が提供できれば幸いです。
矯正治療についてご質問があれば、遠慮なく吉田歯科医院までお寄せください。